会長挨拶

第43回日本臨床栄養学会総会

会長菅野 義彦

東京医科大学腎臓内科学分野

この度、第19回大連合大会を東京で早稲田大学の矢澤一良先生(第42回日本臨床栄養協会総会会長)とともに開催いたします。昨年は新型コロナウイルス感染のためにオンライン開催となりましたが、今回は感染対策を行いながら皆様とお会いする機会を提供できればと思いますので開催期間には感染がある程度収束していることを祈っております。一昨年より学会の理事長を務めておりますが、ここ十数年の学会の在り方をダウンサイジングの方向へ考え直し、本当に学会として社会に貢献できること、この学会でなければ貢献できないことを共有したいと考えており、そのために皆様の発表を伺い議論をする機会にしたいと思います。またわが国の学会制度自体も無尽蔵に拡張してきた感を抱いております。これまでは専門分化する方向で学会や研究会が増えてきましたが、認定制度が必ずしも望ましい形で発展せず、現場の方々に負担がかかってきました。ある意味で多様性を欠いた形で発展してきたとも考えられますが、現在は社会の変革期にありますので学会の在り方の一つとしていろいろな視点からの意見を吸収するということも重要と思います。そのため従来から共同開催している日本臨床栄養協会はもとより、日本健康・栄養システム学会、日本サルコペニア・フレイル学会との共同セッションも継続します。今後もさらに他学会との共同作業を増やして学会の皆様にも広い視点で臨床栄養を見直していただきたいと考えています。多くの方にご参集いただき、活発な大会にしていただきたいと思います。

第42回日本臨床栄養協会総会

会長矢澤 一良

早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構規範科学総合研究所・
ヘルスフード科学部門

この度、「第43回日本臨床栄養学会総会・第42回日本臨床栄養協会総会・第19回大連合大会」を東京におきまして、東京医科大学腎臓内科学分野教授菅野義彦先生(第43回日本臨床栄養学会総会会長:学会理事長)とともに、令和3年10月2日(土)~3日(日)に開催をさせて頂く事となりました。
令和元年COVID-19発症から受けた教訓は、社会構造を大きく変動させただけではなく、医療現場、教育研究分野、産業界など幅広い分野の活動を見直す事を促すこととなって来ております。
この中での本第19回大連合大会のメインテーマを「臨床栄養学による予防医学 ~ フレイルと感染症の「傾向と対策」~ 」とさせて頂きました。
COVID-19関連から国民の多くが感染性疾患に傾注してきましたが、歴史上の教訓から今日の現状に至るまでの何を学び、また未来をどう予測そして対策して臨床栄養は進むべきか? 本会のメインテーマの一つと致しました。
一方で非感染性疾患では重要な少子超高齢社会に向けた2025年問題が直近に迫ります。その中でもフレイル(虚弱)の概念に関連する諸疾患の予防対策が臨床栄養に問われる事となります。フレイルは加齢による負のスパイラルに落ち込むだけではなく、免疫力フレイルから人間関係の孤立・分断にも影響する社会的フレイルの概念まで、感染性疾患の発症と重症化にも関連します。
このような時代だからこそ上記のメインテーマを設定して、関連する分野のシンポジウムを多くの学会や団体との共催にても企画しております。幅広い視野からの情報発信が可能になると考えております。
臨床栄養に関わる多くのメディカル・コメディカルの活発な意見交換・情報発信を下に、薬剤師、栄養士・管理栄養士をはじめ多くの有資格者やNR・サプリメントアドバイザーの活躍を期待し、臨床栄養学が社会貢献に資する事を祈念しております。
今回は感染対策を盤石にして開催致します。
多くの方にご参集いただき、臨床栄養がどのように予防医学に資する事が出来るか、活発な意見交換・情報収集の出来る大会に皆様と作りあげて参りたいと思います。